がん保険について

保険(生命保険・損害保険)

がん保険とは

 がん保険とは、名前の通り「がんへの保障」に特化した生命保険のことです。民間の生命保険の中には様々な種類の保険がありますが、このがん保険とはその中でも唯一病名がそのまま名前になった保険です。‟がん“とは日本人にとって大きな意味を持つ、身近に潜む病気なのです。

日本人とがん

 「日本人は生涯、二人のうち一人ががんになる」というお話を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。実際に国立がん研究センターの「最新がん統計」によると、生涯でがんと診断される確率は男性が65.0%、女性が50.2%と示されています。

 1年間では約100万人の方が新たにがんと診断されます。これを一日あたりで計算すると、約2700人/日 の方が診断されていることになります。この数値を多いと感じられる方、少ないと感じられる方、双方いらっしゃると思います。昨年から猛威を振るっている新型コロナウィルスの一日あたりの新規感染者数と比べると、この数値は少なくはないと考えられます。

がんにかかるとどのくらいお金がかかるの?

 がんの治療にかかる費用は、がんができた部位や進行状況、選択する治療法によっても大きく異なります。がん治療には公的医療保険でカバーできる部分もありますが、そうでない部分も存在します。公的医療保険でカバーのできない先進医療の費用が高額になってしまったり、差額ベッド代などの積み重ねによる出費の増加等も考える必要があります。

がん保険ではどんなお金がもらえるか

 がん保険で受け取ることができる給付金は、保険会社や商品、付帯している特約によって異なりますが、ここでは主な給付金をご紹介します。

◎診断給付金
 「がん」と診断されたときにお受け取り頂ける一時金のことです。受け取れるのが初回1回に限るのか、複数回受け取ることができるのかは保険会社や商品によって異なります。診断給付金があることで、がん治療が始まる前にまとまった金額を受け取ることができます。

◎入院給付金
 がんで入院した時に入院日数に応じてお受け取りいただける給付金です。医療保険との相違点として、がん保険の入院給付金は基本的に支払い日数制限が設けられていないので、入院が長期に渡った場合も安心して治療に専念していただけます。

◎通院給付金
 入院給付金同様、通院日数に応じて支払われる給付金です。近年、がんにおける入院日数は減少している傾向にありますがその反面、通院日数は増加しております。通院への備えもがん保険でご準備いただけます。

◎手術給付金
 がん治療のための所定の手術を受けた場合に受け取ることができる給付金です。入院給付金日額の10倍、20倍といった形で支給されるのが一般的です。

◎先進医療給付金
 がん治療にかかる費用の多くは公的保障の対象となっていますが、先進医療に関しては対象外となり、医療費が全額自己負担となります。この給付金は基本の保障ではなく、オプションで付帯する形が主ですが、先進医療は高額になるケースが多いので付帯しての契約がおすすめです。

がん保険の注意点

 がん保険には「免責期間」が設けられています。その期間にがんが発覚しても、給付金をお届けできない期間で、がんの診断を受ける前に駆け込みで加入するような人を排除し、加入者間の公平を保つため、がんの保障に関してはこのような待ち時間が設けられているのです。また、免責期間中にがんと診断された場合、保険契約は無効となることにも注意が必要です。年齢を重ねるほど、がんに罹患するリスクは高くなるので、余裕をもって早いうちにがん保険への加入を検討しましょう。

おわりに

 いかがでしたでしょうか。がん保険はがんと闘う方を応援するという性質を色濃く持つ商品です。長寿の国日本において誰もががんにかかるリスクと隣り合わせであるので、早いうちから‟がんへの備え”をぜひ、考えてみてください。