雪災時の保険金について
寒い日が続き、本格的に冬が到来しました。この時期になると雪の被害が多くなりますのでどうぞお気をつけください。
さて、風災・ひょう災・雪災による被害は、ほとんどの火災保険で補償されますが、ご自身の火災保険の補償内容をきちんと把握されていますか?
風災・ひょう災・雪災の損害があった場合の免責金額(自己負担額)がフランチャイズ方式となっている契約があります。
フランチャイズ方式とは、損害額が一定額(例えば20万円)に達しない場合は全く補償されないのですが、20万円を超えた場合には損害額を全額補償するという契約です。
最近の火災保険では免責(0円にすることもできます)を差し引いた実損払いが主流です。しかし、20年ほど前までの火災保険商品では殆どがフランチャイズ方式でした。
カーポートの屋根や雨どいなどが雪の重みで損害を被ってしまった場合などこのフランチャイズ方式が厄介になることがあります。
これからの時期で大雪により被害が出たとしても軽微な損害でしたら、20万円を超えない場合は全額自己負担となってしまいます。
20年や30年前にご契約した火災保険の風災・ひょう災・雪災補償がフランチャイズ方式なのか実損払いなのかを覚えておられる方は意外と少ないと思います。この機会に是非しっかり保険証券を確認してください。
風災・ひょう災・雪災等の自然災害があった際には、『悪徳リフォーム業者』にも気をつける必要があります。
修理業者の中にはこのフランチャイズ方式をよく知っており、家主に対して「20万円を超えないと請求できない」と説明して被害部分周辺の余計な工事までも一緒にやるように勧めてくる業者もいます。
また、このような業者は飛び込みで営業に来ることがよくあります。「通りかかった者ですが、お宅の屋根、瓦が落ちそうですよ」など大雪の後はこのように親切な訪問者を装ったリフォーム業者が増えるかもしれません。
しかし、保険会社もこのような悪徳業者の情報は持っていますので、火災保険の支払対象となるかどうかをきっちりと調査されます。保険会社の認定損害額が19万円だったとすると、修理費用は全額自己負担となってしまいます。
さらに、このような業者は仕事も適当である可能性が高く、後々トラブルに巻き込まれることもあります。
事故の発生頻度も火災などに比べて風災や雪災は多い傾向にあります。ですから、保険料は多少お高くなりますが、風災・ひょう災・雪災補償は実損払い、免責0円でしっかり補償されることをお勧めいたします。